利益を生むビジネスモデル

ビジネスを考える上で、最も重要なのは「お金をどう稼ぐか」です。「利益を上げていく仕組み」がなければ、どんなに優れたビジネスモデルでも継続できません。

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父が亡くなり、儲かっていない学生街の定食屋を私が引き継ぐことになりました。

このままではジリ貧なので、リニューアルしたいと思っています。

裏通りで立地はイマイチですが、W大のすぐそばなので手放すのも惜しいです。

ただし、赤字続きで設備投資する余裕はありませんので、設備はそのままで違うジャンルの飲食店に転換することも考えています。(Aさん・自営業)

回答

業態を変えるというと、居酒屋、ラーメン、焼肉、中華料理などでしょうか?

業態展開の候補には大体こんなジャンルが顔を出します。

簡単にシフトできそうですし、学生街であれば妥当と思えます。

しかし、どんな業態には黎明期・成長期・成熟期・衰退期があります。

衰退期に入ったジャンルでは将来的な展望が描けません。真っ先に外れるのは居酒屋。

統計を見ても右肩下がりでどこも苦戦しています。

黎明期にあるビジネスはリスクが高いですし、皆さんが思い付くもののほとんどは成熟期の業態です。

流行っているからあたるだろうと考えるのです。

商売繁盛の鉄則は、成長期にあるビジネスを狙うことです。

周辺に競合が少なく、調理に手間がかからず、お手頃間がある業態を目指すべきです。

脱サラして比較的成功しやすいのが、お好み焼きと焼き鳥です。

単一のメニューなので仕入れが簡単で、誰が手がけてもほどほどおいしい、失敗が少ないのです。

差別化戦略としておすすめしたいのが、焼き鳥のセットメニューです。

まず、串焼きであること。脂を落とすからヘルシーですね。

肉や魚ばかりだと飽きられてしまいますから、アスパラ巻きやニンニク巻きなど、カロリー控えめでヘルシーな串焼き。

健康志向の時流に合ったコンセプトにすれば、年配の方や女性まで幅広い層に受け入れられます。

しかもセットメニューです。1本ずつ頼むよりお任せコースにして順番に出てくれば作り手も楽です。

個性を打ち出す手は他にもあります。

仙台でヒットしている焼鳥屋は自分で焼くスタイルです。焼くだけだから、素人でもそれなりのものができる。

というか、自分でやった方がタイミング良く焼ける上に焼き加減も調節できます。野菜巻きを混ぜてセットにしておけば、後はお客さん任せで設備投資もあまりかからず、熟練した料理人も必要ないので人件費も節約できます。

素材だけ吟味すればいいのです。

焼き鳥、野菜巻き、ミックスの3コースを、量に合わせた1500円、2000円、2500円の価格で出せば、メニューのアイテム数も抑えられ、下ごしらえもほとんど必要ありません。

食べ物のバリエーションより、原価率の低いアルコール類を充実させた方がいいでしょう。

高めの酒や珍しい酒を置いて、利益を上げていく戦略です。

肝心なのは客層。学生街ですとどうしても学生相手の商売を考えがちですが、彼らが使えるお金は限られていますし、最近の大学生はあまり酒を飲みません。

したがって、学生ではなく教職員を狙うべきです。教授クラスになれば使えるお金も違いますが、人数が限られますし、高級店に流れていく可能性も高いです。

教授陣よりも圧倒的に人数の多い職員をターゲットにして、仕事帰りに気軽に立ち寄れるお手頃価格のお店。

居酒屋とかは一線を画したお店を目指せば、手堅い商売になると思いませんか?

職場に近いわけですから、気に入れば常連になってくれる可能性が高いです。

そのための戦略が手頃な価格設定、セルフサービス、アルコール類の充実です。

いい酒を置いていれば、教授も立ち寄るかもしれません。

商売を長続きさせるためには、常連客の獲得が欠かせません。

リピートを増やすプロモーションも心がけましょう。常連さん用に『マイ串』を提供するのもいいかもしれません。

「あなたは大事なお客様です」というのを形にするのです。

人間は特別扱いされるのが大好きです。

店から「大事なお客様です」というメッセージが届けば嬉しいし、愛着を感じるから関係が深まる。

焼き鳥店であれば、金串に名前シールを貼ったマイ串。

自分の名前が書かれた串がずらっと並ぶと壮観ですし、楽しいでしょう。

コストをかけず顧客の心を掴んで常連になってもらう。

リピーターが増えれば増えるほど、中長期的に見て経営も安定していきます。

実は、この考え方は『顧客ソリューション利益モデル』に該当します。

メーカーでも飲食店でも幅広く応用できます。例えば今回は、

コース設定 →明朗会計でいちいち注文する手間を省く
野菜中心 →健康志向、メタボ対策にも安心なメニュー
セルフ形式 →好きな焼き加減・タイミングで食べられる
大学職員を狙う →仕事帰りに気軽に通えるお手頃プライス
アルコール充実 →大学の近くでちょっと珍しい酒が飲める

などを踏まえて価格設計し、他店との差別化を図っています。

これがすでに顧客ソリューション利益モデルに当てはまるのです。

学生街という立地を活かしながら、メインターゲットとして大学職員を中心に、居心地がいいと感じるサービスを提供する店舗作りを目指していけばいいわけです。

ちなみに、店舗のリニューアルなどモデル転換の時は、以下のような切り口で検討していくといいでしょう。

1.顧客の選択 →どの顧客を対象としたいのか?
2.価値の獲得 →どのような価値を作って利益を上げたいのか?
3.差別化 →競争相手とどのように差別化し、利益の流れを作るのか?
4.事業領域 →どのような活動を行い、何を売りたいのか?


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